琵琶湖伝58「真田昌幸と幸村」
1590年秀吉の小田原征伐に真田家は出陣し、その功により、上野沼田(現在の群馬県沼田市)2万7千石を与えられた。真田昌幸は二つの所領の主となったわけだが、体はひとつであり、信州上田は真田の本領、そこで沼田は信幸の支配に任せることになった。
ここに真田信幸は一国一城の主となったわけだが、妙な話である。なぜなら信幸は嫡男であり、真田本家を継ぐ身分のもので、本来なら沼田行きは一歳違いの次男幸村のはずだからだ。
ところが信幸は異を唱えるわけでもなく、父の命じるまま沼田の城にはいった。入城して二日目の夜、小松と二人だけで酒を飲んだ信幸は、小松に沼田に来て肩の荷が降りた気がするといった。何のことか分からず、小松は酌をしながら問いかけると、父と弟の幸村のことだという。
「はっきりいって私は、あの二人が恐いのだ。一年365日朝も昼も夜もいや寝るまで、どういう作戦を立てれば敵を効率的に大量に殺せるかを楽しげに語り合うのが、あの二人の楽しみで趣味なのだ。私はそこまで人殺しの効率化の話に付き合うほど神経が強くはない。父上たちの話の中で平和という言葉を聞いたことがないのだ。平和という前提なしに何の合戦か何の人殺しか。そう表立っていう勇気もなく、せいぜいその場を立ち去るくらいしか出来ずに、ずっと暮らしてきたのだ。それが私の方に父は沼田に行けという。好機到来。本当に解放された気分なのだ」
小松は初めて信幸の本心を聞けたと思い嬉しかった。確かに上田城は殺伐としており、昌幸様も幸村様も人をどう殺すかの話しかしなかった。父本多忠勝も純粋な武人だが、常に平和を求める家康の薫陶を受け、いかにすれば日本の民が平和になるのかという話を武術訓練の合間に頻繁にしていた。相手を殺せばよいと考えるだけの人間と、平和のための万策尽き止む終えず殺しあってしまう人間では、その過程には天と地ほどの差がでてしまう。
前者はケダモノである。自分の愛する信幸が父忠勝と同じ考えの人間であることに、小松は心からの幸福を感じた。
しかしその一方で上田から離れたから昌幸と幸村の呪縛から解放されたと信幸は、単純に喜んでいるが、親子の絆はそんなに浅いもののはずがなく、信州真田との関連で自分と信幸に何らかの不幸が訪れるのではないかという不安にもかられた。そして、その危惧はそれから十年後に関ケ原の合戦において的中するのである。
以下59に続く


今日は、八尋です。お久しぶりです。
お~進んでいますね。ご無沙汰しているうちに・・・。
一月ほど前に、プリントアウトして一部読ませて頂いたのですが、実は、こういう書き込み、慣れていないので感想を躊躇っていました。
今日は来て良かったです。真田家はとっても興味がありますので、嬉しいですわ。
忠勝は、隆慶一郎さんの影響で興味を持った武将ですが、こちらの忠勝のお茶目さ(?)に、ちょっとびっくりしたのが本音です。
でも、津川雅彦さんが演じるといいですねえ。読んでいく内に、津川さんのあのお茶目なイメージが浮かんでいました。
(イメージが違ったらごめんなさいね)
真田幸村は好きな人物ですので、楽しみにしています。
投稿: 八尋 | 2006年12月11日 (月) 14時31分
お久しぶりです八尋さん。
真田幸村は好きな人物ですので、楽しみにしています>>ウーン実は琵琶湖伝の幸村は悪いひとで信幸がいい人なのでごめんなさい。幸村ファンはおおいですから怒られそうな気がしてますが、良かったらまたコメントお願いします。
投稿: touyou | 2006年12月11日 (月) 19時23分
悪役もまた面白いかもしれません。
歴史の見方・人物の見方は人それぞれですから。
「宇宙戦艦ヤマト」のデスラー総統ではないですけれど、
悪は悪なりの言い分や信念があれば、
悪もまた魅力的かなあ・・・と。
それに、悪あっての善ですしね。
ではまたお訪ねします。
投稿: 八尋 | 2006年12月11日 (月) 22時35分
幸村 最後の地 大阪 天王寺の
安居神社に 井戸があります。
現存する 市内最古のもの
草が ぼうぼう と生えて・・もう 涸れていますが・・
幸村が ここへ辿り着き、腹を切る 直前
最後の 水を飲んだと思われる。
ブログの 過去ページ 「天王寺七坂」
に写真を載せています。
良かったら どうぞ・・
投稿: 歌う カエル | 2007年2月 2日 (金) 06時47分
ブログの 過去ページ 「天王寺七坂」
ごめんなさい探せなかった。量が凄い。
昔。他のところでここで子供のころ遊んでましたというHPのところは見たことあります。
投稿: touyou | 2007年2月 2日 (金) 11時38分
上のURLで 右上、僕の写真の下
過去記事 で 2005年12月
ここが 「天王寺七坂」
坂は七つ あって 最後の方に 井戸と
幸村の戦死した場所の碑があります。
この場所から 15mで 車の行き交う道路 町の中の穴場 静かな場所です。
投稿: 歌う カエル | 2007年2月 3日 (土) 05時32分
見ました見ました。大きな写真で大変に分かりやすかったです。
丁寧にありがとうございました。
投稿: touyou | 2007年2月 3日 (土) 18時54分
半ば 無理やり の 感じになって・・
申し訳ありません。
今、ブログが原因不明で写真が登録できません。(多分 先方・exblogのトラブル?)
・・で・・
メルアド記入してますので、良かったらアドレス教えて下さい。
もうすぐ、梅が咲いたら 撮りに行きますので、写真送ります。
余計な事・・でしたら・・無視して下さい。
投稿: 歌う カエル | 2007年2月 4日 (日) 00時36分
またまた丁寧にありがとうございます。
実は私も写真をかなりとってまして・・・
3万枚くらいありまして整理してまして、
ブログがよくなったら、また見に行かせてください。
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投稿: touyou | 2007年2月 4日 (日) 13時27分